強度試験 (Durability Analysis)
各製品および各構造は、ガイドライン、DINおよびISO規格を満たし、これにより安全性に関する要件を満たす必要があります。従って、エンジニアにとって、潜在的な弱点を可及的に早期に把握し、適切に除去することが重要です。強度試験を行えば、コンポーネント開発の非常に早い段階で弱点の把握および除去が可能です。すなわち、強度試験により、構造における静的強度および周期的強度を分析し、改善することができます。これにより、製品の安全性が早期に保証され、実験室でのプロトタイプを使用した高価な試験およびテストの回数を最小限に抑えることが可能になります。また多くの場合、強度試験のプロセスで、材料および重量を減少させる可能性も見出すことができます。
TECOSIM(テコシム)は、強度試験を定評あるガイドライン、DINおよびISO規格に基づき、有限要素法によって、顧客および製品に応じて個別的に行っています。この場合、材料限界値が如何なる条件下で超過するかが確認されます。この試験では、静的強度および周期的強度は区別されます。試験による算出結果には、基礎となるすべての材料データ、静的負荷または周期的負荷に関する安全要因、分析パラメーター、および高応力部品における応力プロットが含まれます。応力および歪みの関係に加えて、接合、溶接および接着などの部品接続の算出時に、他の特殊な理論が適用されます。
静的強度試験では、要求される静的負荷にコンポーネントやシステムが耐え得るか否かの確認が行われます。この場合の負荷には、誤用負荷や特殊負荷が含まれます。また、評価基準には通常、許容可能な変形、歪みおよび応力が含まれます。
周期的負荷試験、すなわち一般的な作動負荷試験は、目的に応じて、作動負荷強度の算出や破壊力学の算出によって行われます。作動強度算出により、特に損傷に至るまでの寿命に関する判定が行われます。それに対して、線形破壊力学の算出により、コンポーネントにおけるその後の損傷変化および残留寿命の判定が行われます。
上記の分析においては、実際に生じる負荷、すなわち誤用負荷、特殊負荷または作動負荷に加えて、特定かつ一定の予負荷が考慮されます。このような予負荷は、例えば製造や組立プロセスで発生するものです。